愛車のバイクはユーザー車検で維持費を節約

マイカーの整備

継続検査を受ける前にあらかじめ準備しておくことがあります。

自動車でもバイクでも車検を受けるにはいろいろな書類が必要になるので、それら を一通り集めておかなければ代行だろうがユーザーだろうが話を進めることが できなくなることは、ベテランドライバーなら知っていると思います。 満了日の1ヶ月前から車検は受けられるので、2ヶ月前になったら「そろそろ重い 腰を上げて書類を探したりマイカーの整備にいそしんでみようか」と、ボンヤリと 考え始めてもいい頃合でしょう。 もしも自分ひとりで全てをやるつもりなら、整備の知識もそれなりになければ話に ならないことをは理解できると思います。 必要書類を持って検査場へ行ってもバイクが不調では車検に合格しません。 費用を節約したいのなら修理工場へ持ち込んで整備してもらうより、自分でスパナ を手に取り修理したり部品交換することになります。 修理工場で見てもらうお金は勿体無いけどバイク整備の知識もない、ならそのまま 検査場へ持ち込もう、というのは一番危険なことです。 不具合が発見されたら検査は通りませんのでまたやり直しになってしまうし、 仮に合格したとしてもいつ故障するかわからない状態だと楽しくドライブをする ことができないからです。 「なんか変な音がエンジンからするけど2ヶ月前にユーザー車検通したばかり だから大丈夫だよね、ここ何年かはメンテナンスしてないけど」 というバイクで遠出をするのは命懸けです。 山道で発見した自動販売機の前で停車して降車し、お財布から小銭を取り出して 缶コーヒーを1本買って眺めの良い風景を見渡しながら一服し、記念撮影も済ませて リサイクルされますように、と空き缶をゴミバコに投げ込んでからバイクに跨り エンジンをかけようとしたら、どんなにキーを回してもエンジンが動かない、なんて ことになるかもしれないのです。 その山道が町からそれほど離れていなくて徒歩でSOSを求められる所まで移動 できそうならまだいいですが、完全に山の中で携帯電話の電波も届かない場所 でそんなアクシデントが発生したら、しばらくは足元に生えているキノコや草を 食べて生き延びるほかありません。 「テントと寝袋と食料がないだけでキャンプと同じじゃん、たまにはそれもいいね」 と立ち向かえるサバイバルに強い人ならいいですが、そうでない都会育ちの人 だと涙目になってもおかしくない状況です。 なぜこんなことになったか、流れる雲を見上げながら後悔するのですがその原因は 愛車の整備を怠ったからです。 そんなエンジントラブルも停車中に起こったのならまだ運がいいほうで、もしも 走行中にエンジンが止まったらサバイバルどころかその瞬間に事故を起こして命 を落としてしまうことも考えられます。 それを防ぐために車検という制度があるのですし、検査を通すためだけに最低限の 整備で済ませてしまおうとするのは悪い発想なのです。 なのでユーザー車検のために自分で愛車を見るのなら、修理工場にも負けない くらい丁寧に整備してやる、故障の兆候があったら全部部品交換してやる、 と絶好調の状態に仕上げてやるつもりで取り掛からないといけないのです。 それができないのなら整備工場に持ち込んでお願いすることになり、そのお金が もったいないから整備をしないというのは最悪な選択です。 ここを勘違いして「費用を抑えられる」点にだけ注目してユーザー車検を受けよう とするバイク乗りもいますが、自力で整備できることが前提にもなっているので そう甘いものでもありません。 整備を怠ることを推奨するような手続きではありませんので、これを勘違いした ままではライダーでいられる期間は短くなってしまうでしょう。